2007年02月
本物を目指して
本物の時代と呼ばれています。
我々の属する業界(金融業界の中の金融IT業界?このくくりも自分たちを狭めるので??ですが)の本物はなんでしょう?
たとえば、ワイン。
ワインの本物は、わかりますか?私は正直わかりません。栽培地域やブドウの収穫年、栽培者、
ぶどうの摘み方などなどさまざまな製造者の想いを理解して味わう。その結果の渋い味ワイも美味しさに変わるということではないかと勝手に理解でしているのですが、いわゆる通(プロ?)にしかわからない世界です。
通の皆様はそんなじゃないというご意見だと思いますが、素人にはそんな世界に見えてしまいます。
ワインなど通向けの商品は、一般大衆には差別化を理解させ難く、さらに30年寝かした深い味わいなど時間をかけた分の提供コストの増加の割には、消費者には理解させがたく、製造者が思うほどの付加価値分の価格転嫁はできずに、製造者のリターンが少なくなっている世界と思われます。
マーケットが小さいところに、同じようなコンセプトで競合するので差別化を訴求するのが
難しいマーケットなので仕方のない話です。
私どもが扱う、金融商品の情報サービス。
その根本の金融商品(ワインと同じです。)も、大衆には非常にわかりにくくなっています。
例えば投資信託。ブレンドウィスキーで考えるとわかりやすいかもしれません。
例えば国内株式投信はいろいろな国内株式(たとえば様々なシングルウィスキー)をファンドマネージャー(ブレンダー)が、個々の銘柄の特徴を一口一口味わいながら、微妙な加減でブレンドしていくのです。
投信の場合は、混ぜた樽でさらに熟成発酵が進み、途中で銘柄を入れ替えたり、足したり引いたりするからもっと複雑になります。ただ、投信は個別銘柄の混ぜ具合も重要ですが、その結果のリターンが
ある程度、投資家(購入者)の目標に合致していれば満足いただけます。
そこで、表題に戻るわけですが、金融商品にも本物と偽物があるわけです。
誰が見ても偽物は論外ですが、本物っぽく見える偽物を如何に購入者にわかり易く伝えるかということに
日々金融情報を提供していて腐心します。
”金融世直し隊”(尊敬する方からの年賀状のお言葉を引用させていただきました。)として、
今年はこの課題を一歩づつ解決するために動きたいと思っています。
金融商品のカラクリを少しずつ解き明かして、おいしい話に引っかからないような投資家を日本に
いっぱい作って、金融商品も本物だけが残るようにしたいですよね。
- 投稿者: 鈴木雅雄
- 日時: 2月 5日 07:04 AM
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